ツールから入ると、たいてい続かない
「話題のAIツールを契約しているが、業務でどう活用していいのかわからない」というご相談は少なくありません。原因はシンプルで、自社のどの業務に効くのかを決めないまま導入しているためです。
AIに限らずITツール全般に言えることですが、先に決めるべきは「どの業務の、どの手間をなくすか」です。ここが決まっていれば、使うツールは後から選べます。
最初に手をつけるテーマの選び方
次の3つが重なる業務から着手することをおすすめしています。
- 毎日または毎週、必ず発生している
- 手順が決まっていて、判断が少ない
- 今は人が読んで転記している
紙やFAXで届く注文書の入力、請求書の内容確認・照合、問い合わせメールの一次振り分け、メール作成などが典型例です。逆に、月に数回しか起きない業務や、担当者の判断が大きい業務は、最初のテーマには向きません。効果が見えにくく、社内の納得を得にくいためです。
小さく試して、効果を数字で見せる
過去に紙の資料をAI-OCRで読み取り、システムへ自動で取り込む仕組みを作りました。いきなり全社展開はせず、まず1部署・1帳票から始めています。
「1件あたり5分かかっていた入力が30秒になった」という数字が出ると、社内の空気は変わります。次にどこへ広げるかという話が、現場側から出てくるようになります。
定着には、使い方を考える人を社内に作る
外部の支援だけで回している間は、支援が終わると止まります。私が関わる案件では、管理職や中堅の方向けにレクチャーも行い、自走できるようなマニュアル、仕組みまで作りたいと考えております。
最終的な目標は、AIを導入することではなく、社員の方が自分で使い道を見つけられる状態になることです。